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太宰治の生涯・人格・名言から学ぶ!こじれた恋愛をしている人へ

ふーこ
ふーこ
こんにちは。偉人ライターのふーこです。
現在20代、彼氏と紆余曲折で波乱万丈な恋愛をしてきて、今は同棲をしています。ひねくれた性格で恋愛もごたごた…だからこそ太宰治の小説は心惹かれるものがあります。
今回は、太宰治と、そのひねくれた性格もあわせて語りします(笑)

太宰治イントロダクション

誰もが知る小説家、太宰治。

「走れメロス」は今や国語の教科書に載るほどの有名な作品となった。

そのほかにも、「斜陽」など、時代に翻弄され、恋愛に翻弄された貴族について書かれた作品など、その時代背景を考えさせられるものも多い。

「人間失格」では、自殺未遂をはかった太宰治自身の気持ちを垣間見られる作品もある。

薬、酒、恋愛、そんなものに溺れた太宰の人生から考えさせ、また学んだことがある。

それは

  1. 太宰の性格ゆえの苦悩
  2. 恋愛の安定と精神の安定
  3. 革命であり戦いでもある恋、そしてそのの寂しさ

である。

 

太宰治の生涯と人柄

1)太宰治の生涯

高校時代

太宰治は、1909年6月19日、青森県北津軽(現在の五所川原市)に生まれる。本名は津島修治(しゅうじ)。

小学校を首席で卒業後、高校では芥川龍之介に傾倒するも、その芥川が、太宰18歳の時に自殺。

芥川の自殺に衝撃を受け、学業を放棄、左翼思想に傾斜し、20歳の時最初の自殺未遂。

その後愛人関係にあった小山初代と結納するも、カフェの女給:田部あつみ(本名:シメ子)と二度目の自殺未遂、田部だけ亡くなる。

田部あつみ(シメ子)

その後入院先で与えられた薬・パビナール中毒になる。

薬物依存が激しく、親しくしていた井伏鱒二(いぶせ ますじ)に半分騙され精神病院に入院、それが後の「人間失格」の元となる。

井伏鱒二

入院中妻の初代が、ほかの男性と関係を持ったことにショックを受け、四度目の自殺未遂、そして離婚。

山梨で出会った石原美知子と婚約後、落ち着いた作品を書き上げる。

空襲に遭い、終戦を実家・津軽で迎える。

その後愛人・太田静子との間に子ども・治子が生まれ、静子をモデルにした「斜陽」が大ヒット。

太田静子

そのころ山崎富栄と出会う。

山崎富栄

結核が悪化しつつも、「人間失格」を執筆。

1948年、39歳、執筆中の「グッドバイ」の原稿と、遺書、子どもたちへのおもちゃを残して山崎と入水自殺。

誕生日の6月19日に遺体が見つかる。

 

2)太宰の人柄・性格

太宰の性格は、「人間失格」の主人公・大庭葉蔵(おおば ようぞう)そのものといってもいい。

明るい一面と、暗い一面を持ち合わせている。

だからこそ女性をとりこにしたのだろう。

精神状態が安定しているときはとてもおだやかな作品、不安定な時は作品にもその状態が表れる。

人を信用することができないが、誰かに愛されて、誰かを愛していないと落ち着かない性格が、太宰の人生にも作品にも表れている。

それが一定のファンの心にも響き、人間関係や恋愛に影響をもたらすこともあるだろう。

私もその一人。

太宰の描く女性、特に「斜陽」のかず子の気持ちや考えに影響された一人だ。

だからこそ、太宰のような寂しさを持つ男性に惹かれ、私はろくな恋愛ができていない。

太宰治の名言・作品から学ぶ

1)人間失格「弱虫は、幸福をさえ恐れるのです。綿で怪我をするんです。幸福に傷つけられることもあるんです」

太宰の作品として有名な「人間失格」。

主人公・葉蔵の性格と太宰の性格が似ていることから、これは太宰の本音なのではないかと考えている。

主人公・葉蔵は人を信用しないが、誰かに愛されて愛されたい。

太宰も同じだ。

心が弱いものは、幸福さえ怖い。

どれだけ柔らかであたたかなものでも怪我をする。

そして、そんなあたたかいものに傷つけられる。

あなたがたはそんな経験がないだろうか。

大好きな人を愛していて、愛されている。

なのに、それがどうしても苦しく、辛い経験が。

2)斜陽「戦闘、開始」

これは私が好きな一部分である。

斜陽のヒロイン、かず子。

貴族であった母が死に、弟は薬物中毒で苦しんでいる。

忘れられない人、上原。

母が死に、上原に会いに行こうと決めたかず子の決意が感じられる一節だ。

上原は既婚者である。

実は、私の好きな人も既婚者であった。

だからこそ惹かれたのかもしれない。

彼に会いに行くとき、必ず「斜陽」を読んでいた。

そしてこの一節を読むたびに、彼への気持ちが強くなる。

恋とは革命、そして戦いなのだ。

3)道化の華「ほんとうは、僕にも判らないのだよ。なにもかも原因のような気がして」

「晩年」の一編、道化の花。

この作品の主人公も、人間失格と同じ、葉蔵という名前である。

この作品中には、太宰の気持ちがたびたび入ってくる。

そこから、この作品も太宰の気持ちが描かれた作品と言ってもよい。

このセリフは、葉蔵が自殺未遂をして、相手を死なせてしまった、その自殺の理由について話しているときのセリフだ。

太宰も、実際のところ、これまでの自殺未遂の理由は、このセリフの通りなのかもしれない。

太宰治をしのぶ

太宰治記念館 「斜陽館」
(青森県五所川原市)

紹介したように、作品の中には太宰の気持ちが表れている。

人との関係の中でのナイーブな部分、既婚者への恋、どうしようもない恋、それを戦いだと表現すること、そして自殺未遂の理由。

作品を読むにつれて、太宰の気持ちが理解できる。

他に、読み手にこんなことを考えさせる作家がいるだろうか。

いたとしても、太宰のように、女をとっかえひっかえ、何度も自殺をして、酒を辞められず、薬をやめられず、そんな性格の作家がいるだろうか。

私は、だからこそ太宰が好きだ。

人との関係で、傷つきやすい人だっている。

優しさが、あたたかさが、むしろ傷つける刃物になりかねない人だっている。

既婚者に恋をしている人だっている。

それがまるで戦いのようで、革命のようで、人生の中で大きな存在な人もいる。

自殺を考える人もいる。

それが明確な理由な人もいれば、どことなく、なんとない不安や、すべてが理由であって、原因なんてよくわからない、なんて人もいる。

それらすべて、私の気持ちに当てはまった。

恋愛をうまくいかせたい、と思っている人は、太宰の作品を読むと、解決はきっとしない。

今でいう「メンヘラ」チックな気持ちになるだけだ。

しかし、なにか感じることはあるだろう。

普通の恋愛じゃない、どこかこじれた性格で、だからこそ恋愛もこじれてしまう、そんな人は、太宰の作品に共感することが多いはずだ。

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