アメリカの偉人

ジョセフ・スミス・ジュニアが遺したもの=人間関係で悩む現代人に必要な学び

加藤ともこ(仮名) (女性・20代後半)

ジョセフ・スミス・ジュニアの生い立ちと時代背景

ジョセフ・スミス・ジュニアは1800年代にアメリカに大家族の1員として生まれた。

彼の家族は貧しかったが、家族と仲が良く幼いころから両親の手伝いや熱心な読書家として知られている。

当時彼が生きた時代のアメリカは、聖書を主体とする様々な宗派が流行していた。

そんな世の中に生きていた彼の両親は幼いジョセフを連れて教会へ行く習慣があった。

読書家であったジョセフは聖書にも親しみ、その影響で心が穏やかで清い青年として成長したのである。

ジョセフ・スミス・ジュニアの魅力

ジョセフ・スミス・ジュニアは幼い頃に、足の状態が悪くて大きな手術をしなければいけないことになった。

彼の家族はとても貧しく、高度な医療を受けられるだけの十分なお金がなかったので、彼の両親はお医者さんを家に招いて手術をする方法を選んだ。

当時の医療行為には麻酔が流行しておらず、アルコールを使って手術をする方法だった。

彼は幼いなりにアルコールは自分の体に結構な負担がかかるという考えをもっていて、幼いにも関わらずアルコール無しで手術を行うように医師にお願いしたのである。

その代償として手術はとても痛く(おそらく出産の痛みと同じくらいだろう)、 彼の母親は息子が可哀そうで泣いたほどである。

しかし手術は無事に終わり、彼は無事に両足で歩けるようになったのである。

私はこの話を初めて知った時、幼いにも関わらず自分というものをしっかり持っていて、相手に優しいだけでなく自分自身の身体をも気遣える優しい心の持ち主なんだなと感銘を受けたのである。

ジョセフ・スミス・ジュニアゆかりの地

アメリカ本土のユタ州ソルトレークシティという場所に、テンプルスクエアという観光地がある。

この場所はアメリカにも関わらず、日本の代表的な花である桜の並木が春になるととても美しく咲き癒しの場所として知られている。

またユタ州は位置的に日本の北海道より北に位置しているところでもあるので、冬は雪景色がとても美しく、特にライトアップされると雪が宝石のように輝く名所でもある。

この美しい観光地に、ジョセフ・スミス・ジュニアの歴史を知ることができる展示品や、彼の生涯や彼の家族、そして彼と関わってきた人々に関する映画の上映を無料で見ることができる場所がテンプルスクエアである。

世界各国からボランティアで奉仕している2人1組の女性スタッフが、旅行者の母国語に対応してくれて、テンプルスクエアの構内を案内してくれる。

このツアーも無料だから、お得なプランである。

ジョセフ・スミス・ジュニアのその後の次世代の偉大なる経験談

ジョセフ・スミス・ジュニアはキリスト教を信仰しており、彼の信仰心を潰そうと様々な反逆が行われた。(日本でいう踏み絵が盛んだった時代を思い出すと分かりやすいだろう。)

そんな状況だったので、彼の信仰のもとで育った後の次世代の人たちは、安全な地域へ移ろうと計画し、大がかりな旅の計画が行われたのである。

当時は飛行機や新幹線などといった乗り物がなかったので、移動手段はほとんどの場合、簡単に作られた馬車であった。

幼い子供からお年寄りまで、大勢の年齢不問の老若男女問わずがこの壮大な旅へ加わったのである。

一番のハイライトは何といっても寒い真冬の中を暖房もない中、橋のない川を渡らなければならないという過酷な場面だったであろう。

3人の青年が名乗り出て、全員が無事に川を渡れるように冷たい川の中に足を入れ、人間だけでなく馬車についている馬までもなるべく冷たい思いをしないようにと、川を渡るサポートをしたのである。

どんなに寒いかは北海道の寒さを想像していただけると分かるであろう。

場所によってはこの寒い北海道よりも、寒帯であると思われる。

この3人の青年たちはあまりの寒さに、全員が無事に冷たくて凍えるような川を渡り終わった後、残念ながら亡くなってしまったのである。

しかし、この3人の青年たちの偉業は今でも忘れられることなく、語り継がれているのである。

この話を聞くと、人のために我を忘れて奉仕するという大切さを身にしみて共感することができる。

ジョセフ・スミス・ジュニアの信仰心の影響

ジョセフ・スミス・ジュニアは末日聖徒イエス・キリスト教会を創設したが、今でも彼のこの偉大なる信仰心はアメリカだけでなく世界各国へ伝わっている。

日本でもモルモンという愛称で知られているので、この馴染みの言葉に気づく人も少なくはないであろう。

路上や駅構内などで2人組の黒いネームタグを付けた宣教師たちを見かけた人もいるだろう。

あるいは、マウンテンバイクに安全ヘルメットをかぶって、潔く自転車をこいでいる若い男性たち、あるいは女性たちを見かけた人もいるであろう。

彼らは人種に関わらず、世界の各国から奉仕するために日本に来たボランティア宣教師である。

日本ではキリスト教は、人口の2パーセントと言われているくらい少ない割合だが、ジョセフ・スミス・ジュニアが残した遺産は今でもこのようにして大切に継がれている。

ジョセフ・スミス・ジュニアまとめ

詳しいジョセフ・スミス・ジュニアの信仰の内容は今回触れなかったが、ジョセフ・スミス・ジュニアと彼の次世代が残した心のどこかが温まるエピソードは、現代の私たちの心を穏やかにさせてくれる。

現代の日本は、年配世代は仏教を信仰している傾向があり、若い世代は無信者という傾向がみられるが、このようなキリスト教信者によるエピソードを知る機会があると珍しいと同時に、心を豊かにしてくれるキッカケにもなると思う。

アメリカのユタ州に旅行などで訪れた時は、ジョセフ・スミス・ジュニアが残した美しい遺産を目の当たりに見ていただけると日常の忙しい生活から離れて心を和ませるいい機会へとつながると思う。

私も、以前までそんなに熱心にジョセフ・スミス・ジュニアのことを知らなかったが、彼の歴史や生き様や関わってきた家族や信者たちの小さなエピソードを聞くと、毎回小さな発見や心が洗われるような気持ちがして、「明日も頑張ろう!」という気持ちにさせてくれるのである。

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